美少女戦士セーラームーン 第一部

 作者

武内直子

美少女戦士セーラームーン新装版(1) (KCデラックス)
 出版社

講談社

 あらすじ

喋るネコとの出会いから魔法が使えるようになった主人公。謎の敵との戦いと仲間との出会い。月をテーマにした物語。そして主人公は実は・・・。


「仲間全員で助け合い、倒れながらも敵を討つという男性が大好きな物語」

魔法少女物は少女達の夢であり、いつの時代も存在する。 この作品はアニメ化やミュージカル化などもされたため、多くの人の知る作品となった。 そしてこの作品のうわべだけを知っている人に言いたい。「原作を読みなさい」と。

特にアニメ放送中は爆発的な人気もあり、男性でもファンは多かったが、 「男でセーラームーン見てるとかキモイ」や「どうせ亜美ちゃんにハァハァしてるだけでしょ」などと言われる始末である。 申し訳ないが実際に筆者もそう思っていたし、ミニスカートのセーラー服が戦闘服であるなど、 そう思われても仕方ないと言わざるを得ないのだが、 その考えは原作を読むことで一変する。

アニメでは原作にはないオリジナルの話が多々あるのだが、 合間合間に実際のストーリーには関係のない話が多いために、 秀逸なストーリーであることが分かりにくくなっている。 原作ではそのような要素はあまりなく、回を重ねるごとにドラマチックに展開していく。 それは仲間全員で助け合い、倒れながらも敵を討つという男性が大好きな物語である。 少女誌に連載されていた事もあって、基本はラブロマンスなのだが、 ストーリー展開は実は男性向きでもあるので是非読んで欲しい。 しかしながら、圧倒的に20代以下や女性向けであることから名作ではなくノミネートとした。

表題にもあるが、この作品をノミネートとしているのはあくまで第一部のみである。