寄生獣

 作者

岩明 均 (いわあきひとし)

寄生獣(完全版)(1) (アフタヌーンKCDX (1664))
 出版社

講談社

 あらすじ

体内に進入、脳を支配し人間を操る未知の生物。「右手」に寄生された主人公は幸運にもその支配から逃れ、「右手」との共存生活を始める。人間VS未知の生物、そしてその戦いにおのずと巻き込まれていく主人公。


「初めて読んだ時の衝撃やハマリ込み度はこれまでの人生になかった」

筆者は幸か不幸かこの作品が連載中に読んだことがなかった。 初めて読んだのは全巻コミックス化されたあと、友人に借りた時だった。 その時の様子はこれまでの人生になかったものだ。 一巻から読み始め、すぐに物語りにはまり込み、トイレ・風呂・食事すらわずらわしく感じるほど読みふけった。 全巻読み終わったあと、間髪いれずにまた一巻から読み始める。 言うまでもなく徹夜だ。 二回通して読み終わったあと、特に面白かったシーンを探してその箇所を読む。 いくつかのシーンを読んだあと、また一巻から全巻読んだ。 何回それを繰り返したか覚えていないが、最終的に睡魔に負け、読んでいる最中に寝てしまった。 目が覚めると枕元に散らばっている巻の中から、寝る直前に読んでいた物を探してまた読み始める。 さすがに何回も読んだので、トイレや食事を済ましながら一息つくと、また読み始めていた。 一週間くらい借りていただろうか。何回も読んで満足したので友人に返した。 そしてすぐ、本屋に行き全巻購入した。

読んだ回数なら「11人いる!」の方が多いが、 ついやした時間は圧倒的にこちらの作品の方が長い。

この作品は未知の生物が人間の体を乗っ取り、食事の対象が人間であるため、主人公や人間と戦うという設定なので、聞いただけではグロテスクな物を想像してしまうかもしれない。 実際にはそれほどグロい表現はされておらず、それらは比較的あっさり描かれている。 もちろん程度の差はあるので、血が流れるだけで嫌な方にはおすすめできないが、殺伐としたものではないということは伝えておきたい。 ストーリーや設定が男性向けではあるのだが、 秀逸な作品なため、女性のファンも多い。 作者としては想定外かも知れないが、主人公の右手に寄生した未知の生物はとてもかわいらしく描かれ、 体の一部の共有者であり、友人なのだが、ペットのような存在でもあるため、女性からの人気が高い。 ペットと言うと語弊があるかも知れないが、「右手に友達が住んでいる」ようなイメージと思って頂ければ幸いだ。

連載中から評判も高く解説本なども出るなど、他の大ヒットした作品と同じような現象となったが、 内容的にアニメ化はともかく、ドラマ化などはやりにくいため、世間一般的な露出が低かったので社会現象となるまでにはなっていない。 (一部では壮絶な盛り上がりとなっていた) そのため、この作品のタイトルすら知らない人も少なくない。 すでに述べたように、筆者の「初めて読んだ時の衝撃やハマリ込み度」はこれまでの人生になかったものだ。 多くのまにりすとに「今までに読んだ漫画で最高におもしろかったの何?」という質問に「寄生獣」と答えることはあまりにもわかりきった事で、 「それは別格過ぎる」と言われるほどである。

そして筆者も言いたい。これまでの漫画史上「最高峰」であると。