キャンディキャンディ

 作者

作 水木杏子、画 いがらしゆみこ

キャンディ・キャンディ (第1巻)
 出版社

講談社

 あらすじ

孤児院で育った主人公は引き取られた家で苦難の日々を送るが、持ち前の元気と明るさ、そして支えてくれる親愛なる友達達に支えられて乗り越えていく。全世界で大ヒットした名作。


この作品はアニメ化された時に大ヒットし、誰もが知る作品となった。 内容的には典型的な少女漫画で、メインテーマは基本的にラブロマンスだ。 そういった作品でこれほどまでに知名度の高いものは他に筆者は知らない。

一般的にそのような作品は、特に男性からの支持も低く、広く知られる事はあまりない。 なのになぜそれほどの大ヒットとなったのか。

この作品では物語の序盤に主人公が「丘の上の王子様」と呼ぶ男性に淡い恋心を抱くところから始まり、 それはストーリーが進む中でわずかに展開(進展ではない)していく。 多くの作品は物語の中盤などから結ばれるような展開となっていくのだが、 この作品では王子様が誰なのかも分からないまま物語は延々と進む。 それとは別に、主人公自身の人生が描かれていくのだが、 こちらのストーリー展開が秀逸で、幼少期から働くようになるまでの主人公の人生がドラマチックに描かれているので、 少女漫画だという固定観念さえなければ、誰もがのめり込める名作となっている。