バカとテストと召還獣 (アニメ)

 作者

井上堅二

バカとテストと召喚獣 第1巻 [Blu-ray]
 製作会社

SILVER LINK

 あらすじ

主人公が入学した学園では学力によってクラス編成され、高学力であるほど設備の良いクラスで授業が受けられる。クラスごとに学力にて対戦し、勝利クラスは上位クラスとの入れ替えができる。最低クラスに編成された主人公は、同クラスの仲間達と共に上位クラスに戦いを挑む。


バカとテストと召還獣は「うる星やつら」や「奇面組」などのような学園生活をコメディータッチで描かれた作品。 近年では一部の視聴者にうける作品が多いような感もあるが、 同作品は世代を問わず、笑える作品となっている。

学力で争うというのは良くあるものだが、同作品では召還獣と呼ばれる自分の分身にて学力を争うという珍しい設定となっている。(説明が難しいので作品を観て欲しい)
この作品がおもしろい理由のひとつは、各キャラクターの設定がはっきりしている事だ。 一般的には作中において少しずつキャラクターの生活が描かれ、それによって人物像が形成されていくのだが、 この作品ではそのように時間をかけている部分はあまりなく、 露骨にこういう人だと手に取るように分かるようになっている。
分かりやすい例は登場人物の一人である「ムッツリーニ」(愛称)だ。 名前からしてどういうキャラクターであるか一目瞭然であるが、 期待通りの活躍をしてくれるため、ある意味爽快でもある。 得意とする保健体育であれば、どんな上位クラスの対戦者であっても負けないところなどは見ていて小気味良い。
また、高学力を誇るヒロインは入試における失敗から主人公と同じ最低クラスに編成されてしまうが、 上位クラスとの対戦では「ホントは賢いんだからね!」などと応援してしまう。
そういった明快なキャラクター設定だからこそ、あっという間に作品にのめり込んでしまう。

設定上、上位クラスとの対戦シーンがメインストーリーではあるのだが、 多くはそれ以外のどうでもいいバカバカしい話となっている。 しかしそれらの話がとてもおもしろい。
コメディー主体の作品は趣味主観は観る人それぞれで違うので、 おもしろくないと感じる人も中にはいるだろうが、 同作品に関して言えば、萌え系やシリアスな作品、シュールな作品などそれぞれを好む人達からも支持されている事から、 広く多くの人達が楽しめる作品であると言えるのではないだろうか。
個人的には近年の作品としては珍しく、最終回を迎えるのがとても残念だった。 さすがにネタが続かないかもしれないが、 「ドラえもん」や「サザエさん」などのように永久に続けて欲しい作品である。